少人数私募債

金融機関からの借り入れだけが資金調達とは限りません。金融機関に頼らない資金調達方法の一つに「少人数私募債」という社債を発行して、資金調達する方法があります。

社債とは、会社が市場から直接資金を調達するために発行する有価証券の事を言います。

 

少人数私募債とは?

少人数私募債とは社債の一種で、親族や経営陣、友人・知人、取引先など、あなたの身近な方々から、直接的に資金提供を受けるために発行する社債の事をいいます。

通常の社債と違って、社債発行に必要な手続きの一部が免除されていますから、短期間で低コストで簡単に発行することができます。

 

 

少人数私募債のメリット

少人数私募債には以下のようなメリットがあります。

  • 発行手続きはとてもラクです
  • 金融機関から融資を受ける場合、多くの手続きを踏まなければなりません。融資の申込、審査、承認、契約締結、担保権の設定、信用の度合いによっては保障協会への申請、貸出実行を経て、ようやく借入資金が預金口座に入金されます。

    しかし少人数私募債は、会社であれば取締役会の決議を経て所定の手続きを実行するだけで発行することができます。また、通常の社債と違い、有価 証券届出書などの書類を提出する必要がありません。

  • 物的担保や保証人なしで発行できます
  • 少人数私募債は物的担保や保証人なしで発行できます。通常の社債の場合、社債管理会社を設置する必要がありますが、少人数私募債は社債管理会社もいらないため余計なコストがかかりません

  • 中長期的に資金を確保できるので資金繰りが改善します
  • 金融機関の借入金は、毎月元本・利息を返済しなければならないため、毎月現金が流出してしまいますが、社債の場合、毎月の返済がなく、償還期日一括返済ですから、償還期限が来るまで利息だけの支払いになります。利息の支払いも年に1~2回支払えばいいだけですから、資金繰りは楽になります

    通常、2,000万円(5年償還・年利率3%)を金融機関から借入れた場合、初年度は、元利合計で約454.5万円もの現金が出ていきますが、同条件で少人数私募債を発行した場合は、支払利息の60万円が1年間に出ていくだけです。

  • 信用力が高まります。

社債を引受けてくれる支援者がいるという事は、それだけ経営者や企業が信用されてるという証拠です。また、「社債を発行している」という事で、金融機関からの格付け評価が上がります。

  • 経営の自由度を奪われる事がありません。

株式の発行ではありませんから、社債購入者から株主のように経営に口出しされる心配はありません。また、経営権も奪われる恐れもありません。

  • 利息は全額経費扱いです。

社債の利息は、株式配当金と違って損金扱いになりますので、少人数私募債の支払利息は税務上経費扱いになります。ですから、税引き後利益から支払う株主配当よりも節税効果があります。

社債購入者のメリット

少人数私募債を発行する時は、金利を預金金利より高めに設定しますので、通常の預貯金より利息が高く、購入者からしたら魅力的な投資商品です。また、社債の利息は20%源泉分離課税なので、高額所得者にとっては税務上とても有利です

 

 

少人数私募債のデメリット

メリットばかり目立つ少人数私募債ですが、当然、デメリットも存在します。

  • 期日一括償還

償還期日が到来したら、一括で償還しなければならないため、多額の現金が必要になります。ですから、日頃から資金管理をして、償還資金をプールしておかなければなりません。

(もし万が一、社債の償還期日に返済できない事が確実視された場合、社債購入者の承諾を得て、再び同額の社債を引き受けてもらうようにします。このような事を、社債の「借換発行」と言います。ようはジャンプするという事ですね。)

  • 予定額が集まらない場合がある

社債の募集は縁故者に限定して行わなければならないため、必ずしも必要な数の申込みを得る事ができるとは限りません。必要な申し込みを集めることができず、予定した額の資金を調達できない場合があります。

また、担保や保証人無しに資金の提供をお願いする事になるので、償還期日には必ず返す事ができるという、明確な事業計画を示せなければ応じてもらえない場合があります。

 

 

少人数私募債の発行条件

少人数私募債を発行するには以下のような条件があります。

  • 会社法上の「持分会社」であること。(株式会社、特例有限会社、合名会社、合資会社、合同会社)
  • 社債の募集人数はは49名までであり、不特定かつ多数の者に対する募集でないこと。
  • 縁故者に限定して、社債を直接募集すること
  • 縁故者とは、社長・株主及びその親族、社長の友人・知人、自社役員・従業員、取引先、その他、社長・役員が信頼できる人物を指します。

  • 社債購入者に証券会社や銀行などの「金融のプロ」がいないこと。
  • 発行額が1億円未満であること(社債の一口の金額は発行総額の50分の1以上とすること。)
  • 取得者から多数の者(50名以上)に譲渡されるおそれがないこと

 

 

少人数私募債発行の流れ

少人数私募債を発行するには、以下のような流れで発行していきます。

  1. 事業計画・社債発行条件の決定
  2. 取締役会等において社債発行の決議
  3. 社債の募集に必要な書類の作成(募集要項、社債申込証、事業計画書など)の作成
  4. 社債購入者の募集
  5. 購入申込受付と社債申込証の受領・審査
  6. 募集決定通知書の送付
  7. 申込金額の入金確認と申込証払込金預り証の発行
  8. 社債預り証の発行・利札の発行
  9. 社債管理台帳の作成、保管

以上が社債発行のおおまかな流れとなります。

そして、利払い期日が到来しましたら、社債購入者様に金利をお支払いし、社債償還期日が到来しましたら元金を返済します。(もし返すことができない場合、借換え等の手続きが必要になります)

 

少人数私募債発行支援サービス

少人数私募債を発行するには、募集要項、社債申込証、事業計画書といった書類の作成が必要になってきます。これらの準備をすべて自社でできれば、それに越した事はありません。

しかし、実際に少人数私募債で調達しようと思っても、必要書類の作成に追われ、迅速に調達できない場合があります。

そこで、弊社では少人数私募債の発行支援を行っております。面倒な書類作成やプレゼンテーションなどの発行準備やアフターフォローまで一貫して支援しております。

 

少人数私募債の発行についてさらに詳しいお話をお聞きしたい場合、お問い合わせフォームかお電話でお問い合わせ下さい。もちろん、あなたの相談内容や依頼内容に関する全ての内容は秘密厳守とさせていただいておりますので、ご安心してお問い合わせ下さい。

 

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