私的整理は、裁判所による関与や監督を受ける事無く、当事者同士の合意によって、自主的に手続きを進める事になりますから、決まった手続き方法というのは特にありません。
そのため、私的整理の事を「任意整理」や「内整理」等といわれたりしています。
このページでは、任意整理のメリット・デメリットについて解説していきます。
法的整理は、手続きや再生計画の認可を受けるまでに数ヶ月~1年近い期間を要しますが私的整理は、そこまでの期間を必要としません。債権者との合意を得られれば、短期間で再建を果たすことが可能です。
債権者の数が、少なければ少ないほど、交渉窓口が少ないですから、それだけ再建も早いです。仮に、債権者の数が多くても、協力を得られる事が明らかな場合は、法的な再生に比べて短期間での再建が可能となります
私的整理は、裁判所の関与なしに行う手続きですから、費用がほとんどかかりません。法的整理の場合ですと、手続きを申し立てる際に、裁判所へお金を収める必要があります(予納金)。また、弁護士に支払うお金も必要になりますから、費用が発生しますが、私的整理であれば、ほとんどかかりません。
私的整理は、債権者と債務者の話し合いによって再生の道を模索する手続きですから、債権者の方々があなたの会社に対して好意的・協力的であれば、今後の返済条件や返済方法等、かなり柔軟な債務弁済計画を策定する事ができます。
法的整理の場合、官報に掲載されてしまいますから、利害関係者に経営の危機にある事をしられる事になってしまいます。
新聞や帝国データバンクが定期発行している書籍などに「株式会社○○、民事再生法の手続き開始!」等と掲載されますから、対外的な信用ダウンは免れません。 いくらスポンサーがいようとも、法的整理をするというだけで、取引先の腰が引けてしまう場合があります。
しかし、私的整理であれば、体外的に知られる事がありませんから、風評による倒産リスクを回避する事が可能です。
上記を見る限り、メリットばかりが目立つ私的整理ですが、世の中良い事だらけではありません。メリットもあれば、当然、デメリットも存在するのです。
あくまで、債権者と債務者の話し合いで合意する事ができれば解決する事ができるのですが、債権者が納得しなければ、話し合いがそこで終わる可能性があります。
第三者の監督が無く、債権者・債務者の当事者同士の取り決めになりますから、不正の温床になりやすいのも事実です。悪質な債権者であれば、他の債権者を出し抜くような行為を行うケースもありますし、悪質な債務者であれば、資産を隠匿するケースも見られます。
債権者・債務者間で決めた、今後の弁済計画を守らないケースが多々見られます。
守らないというよりは、「守れない」というケースがほとんどなのですが、まれに、恣意的にこのような行為が行われているケースを見ます。
以上のように、よい事だらけではありませんから、債権者の数が多く、債権者同士の意見がなかなか一致しないような場合は、法的整理を選択する方がよいケースがあります。
中小企業では、法的整理よりも私的整理による再生を図る方が良いとは思いますが、必ずしもそれが正しいとは言い切れません。お客様の置かれている状況によって、対応が異なりますから、安易に決めるべきではありません。
いずれにしても、法的整理・私的整理どちらの手続きで再生を図ればよいのか、初めての場合、判断が難しいですから、一度専門家に相談する事をお勧めいたします